悪徳業者に騙されないために!ファクタリングの契約で注意すべきポイント5つ!
2021/03/29
ファクタリング
企業の資金調達のために用いられる方法の1つが「ファクタリング」です。
売掛金を元手に資金調達できるのがとても便利なファクタリングですが、悪徳業者も増加しているため注意も必要です。
本記事では悪徳業者に騙されないために、契約時に注意すべきポイント5つを解説します。
ファクタリングの契約時に注意すべき5つのポイント
ファクタリングを利用した詐欺に遭わないためには、いくつかのポイントがあります。
とくに契約時は悪徳業者から身を守る最後のチャンスなので、より慎重であるべきです。
ファクタリングの契約時には、次の5つのポイントに注意しましょう。
1.契約書は必ずもらう
最初のポイントは、必ず契約書を必ずもらうことです。
当たり前のことと思うかもしれませんが、印紙税を節約したいなどの理由から契約書を一通しか作らないファクタリング会社も存在します。
昔から付き合いがあったり、すでに何度もファクタリングを利用していたりする場合には、ファクタリングを利用する側も契約書がなくても大丈夫だと感じてしまうかもしれません。
しかし、契約書がなければ、どのような契約が交わされたか証明することができなくなってしまいます。
債権の買い取り額や手数料が合意した内容と異なる場合、契約違反であることを証明するためには契約書が必要です。
もし相手が悪徳業者でなかったとしても、トラブルを未然に防ぐリスクヘッジとして契約書の控えを必ずもらうようにしましょう。
2.不明な費用はないか
続いて確認すべきポイントは、不明な費用についてです。
ファクタリングは高額な取引となることも珍しくないので、法的な文書の作成が必要な場合もあります。
正規のファクタリング会社であっても債権譲渡登記手続きや公正証書の作成などのための費用が請求されるでしょう。
しかし、使途が不明瞭な費用や、不必要な経費が契約書に含まれているのであれば注意しなければなりません。
悪徳業者は、法的な手続きについての知識がない相手に対して、不要な費用を水増しして請求することがあります。
契約時には手数料や費用が記載された明細をもらい、もしよく分からない費用や手数料が発生していると思ったら、必ずどんな目的のための費用なのか納得がいくまで説明を求めましょう。
事務手数料や交通費、人件費、登記費用など、明確に算出しにくい費用を多く請求してくる悪徳業者がいます。
さらに保証料や一時金と称して不要な費用を請求してくるかもしれません。
不安な場合は、ファクタリングにかかる費用のおおよその相場と明細に記載されている金額と見比べてみるとよいでしょう。
相場については、下記の記事をご覧ください。
■ファクタリングの手数料の相場は?安くしたい場合は交渉すれば値引きはできる?
3.手数料は適正かどうか
注意すべき3つ目のポイントは手数料です。
ファクタリングでは必ず手数料が必要となりますが、一般的な手数料と比べて高額すぎないかをチェックしましょう。
ファクタリングには2社間取引と3社間取引とがあり、通常2社間取引の手数料は売掛債権の10%から30%前後、3社間取引では1%から10%程度です。
ただし、手数料はファクタリング会社が任意に設定できるため、これ以上でも違法ではありません。
しかし、高額な手数料を請求して不当に利益を上げるのは悪徳業者の常とう手段の1つです。
相場からあまりにもかけ離れた手数料を提示してくるファクタリング会社は悪徳業者の可能性があるので注意しましょう。
■ ファクタリングの手数料の相場は?安くしたい場合は交渉すれば値引きはできる?
4.取引は対面形式で十分な説明はしてくれるか
4つ目のポイントは、取引が対面形式であるかどうかです。
契約は双方の合意によって成り立つので、電話でもメールでも成立はします。
優良なファクタリング会社はトラブルを避けるため、できるだけ密にコミュニケーションを取りながら対面で契約したいと思うものです。
さらに、質問には時間を取って丁寧に答え、相手の立場に立った説明をしてくれるでしょう。
しかし、悪徳業者は、証拠を残さないために対面でのコミュニケーションをかたくなに拒む傾向があります。
さらに、対応が雑で、質問にも丁寧に応えようとはしません。
オフィスがない、対面での取引を拒むファクタリング会社は要注意です。
5.売掛金の買取り代金の支払い方法や期日は明確か
最後に、合意した売掛金の買取り代金の支払い方法や期日を明確に示してくれるかを確認しましょう。
トラブルを防ぐためには、確実に入金が確認できるよう振込の期日と振込処理をファクタリング会社側が行ってくれるはずです。
とくに代金の支払期日が明確でない、期日を尋ねてもはぐらかされる場合には、悪徳業者である可能性が高いでしょう。
資金調達では、いつまでにいくらの資金が手に入るのかを知っておくことが必要なので、明確な答えが得られないのであれば契約しないのが賢明です。
悪徳ファクタリング会社に要注意!見分け方をご紹介!
ファクタリングでトラブルに遭わないようにするためには、どのファクタリング会社が悪徳業者なのかを見極める必要があります。
ここからは、悪徳ファクタリング会社の見分け方5つを見ていきましょう。
1.ホームページの情報が明確か
現在ではどんなファクタリング会社も、自社のホームページを持っています。
どんな悪徳業者であっても、優良業者のような見栄えのするホームページを作成しています。
ホームページがないファクタリング会社は要注意ですが、より重要なのはホームページの内容です。
ホームページの情報が不明確であったり、嘘の情報が記載されていたりするのであれば悪徳ファクタリング会社である可能性が高いでしょう。
とくに住所や資本金などが記載されていない、電話番号が携帯電話の番号である場合には注意が必要です。
さらにユーザーを信頼させるために、嘘の貸金業者登録番号を記載している業者もいます。
金融庁の登録貸金業者情報検索サービスを利用すれば、ホームページの登録番号の真偽が確かめられるので、契約前に確認しておきましょう。
2.高い手数料や不明な手数料を要求してくる
契約時に高い手数料や使途が不明な手数料を請求してくる業者は悪徳ファクタリング会社の可能性があります。
ファクタリングの手数料は前述しましたが、そのほかの費用として、事務手数料などが5,000円前後、債権譲渡登記費用に50,000円から80,000円ほど、契約金額に応じて印紙代がかかります。
これらに加えて、司法書士に支払う報酬などが含まれる場合もあります。
何に使う手数料・費用かが分かっていれば問題ありませんが、目的を尋ねてもはっきりとした説明がないのであれば注意が必要です。
3.誠実な対応か
相手の対応の誠実さによって、悪徳ファクタリング会社を見極めることも可能です。
ファクタリングは非常に高額な取引になることがあるので、いろいろ確認しておきたいと思うのは自然なことです。
しかし、悪徳ファクタリング会社は、質問をしても明確に応えてくれなかったり、とにかく早く契約させようとしたりします。
質問しても納得いく答えが得られない、相手の対応に不安があるといったケースでは契約しない方がよいでしょう。
4.審査があるか
優良なファクタリング会社の場合、審査なしで契約することはまずありません。
もちろん金融機関の融資の審査より基準は低いですが、必ず審査は行われます。
審査のために必要な書類も請求されるでしょう。審査は売掛金の信用力を確かめ、不良債権を買い取ってしまわないための防衛策となるので、ファクタリング会社は必ず行います。
一方、悪徳ファクタリング会社は審査なしを謳っている場合があります。
審査のために提出する書類が非常に少ないケースも要注意です。
審査なしでファクタリングできるのは好条件に見えますが、詐欺被害に遭う恐れがあるので絶対に契約しないようにしましょう。
■ ファクタリングの審査基準!重視されるポイントや通らない理由について解説!
5.契約書を渡すか
契約書を渡してくれないファクタリング会社は、悪徳業者の可能性がかなり高いと考えましょう。
契約書は当事者が契約内容に合意したことを証明する重要な書類であり、当事者すべてが署名押印した上で各自が保管するものです。
もし、ファクタリング会社だけが契約書を保管している場合、内容の改ざん・捏造も可能になってしまいます。
契約内容を当事者が忘れてしまう恐れもあるので、契約書は必ずもらっておくべきです。
のちのちトラブルになるのを防ぐためにも、契約書を渡そうとしないファクタリング会社とは契約してはいけません。
金融庁でもファクタリングに関して注意喚起している
悪徳ファクタリング会社はそれほど多くないと考える経営者もいますが、実はファクタリングのトラブルは頻繁に起こっています。
金融庁はホームページで、給与ファクタリングや事業者向けファクタリングに関する注意喚起を行っています。
とくに注意喚起の中では
「中小企業の経営者などを狙い、貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されています」
引用:金融庁|ファクタリングに関する注意喚起
とあり、違法な貸付けへの注意を促しているのです。
自分は悪徳ファクタリング会社に出会うことはないなどと思わず、ファクタリングの契約を結ぶ際には十分注意しましょう。
悪徳業者に惑わされないよう契約をしっかり確認!
悪徳ファクタリング業者に惑わされないようにするためには、契約内容をしっかり確認することが重要です。
契約内容に不明な点はないか、手数料・諸経費は明確で相場の範囲内かをチェックしましょう。
契約書の写しを必ずもらい、担当者の対応が誠実かどうかにも注目すべきです。
細心の注意を払ってファクタリング業者を選べたら、メリットの多い資金調達が行えるでしょう。