ファクタリングに向いている企業はどんな業界?その理由も解説!
2021/04/26
ファクタリング
資金調達の新たな手段として、利用されることが増えてきたファクタリング。売掛金を担保にして現金の調達が可能です。
資金繰りが難しくなった際に利用されることがあります。
そんなファクタリングですが、どのような企業に向いているのでしょうか?業界となぜ向いているかの理由についても解説していきます。
ファクタリングに向いている業界は?
資金繰りをどのようにするかは、企業にとって常に考えておく必要のある重要な課題です。
特に仕入れから販売までの期間が長い業界や資金ショートが起こりやすい業界などは、ファクタリングが向いていると言えます。
ここからは、どのような業界が向ているのか具体的に見ていきましょう。
建設・建築業(ゼネコン)
建設・建築業界では、1案件が大きい業界です。作業が天候によって左右されることも少なくありません。
そのほかにも作業中のトラブルなどで資金繰りが悪化するケースが見られます。
また、工事のための材料などは自社でそろえ、工事が完了した後に費用をもらうという形であることもしばしば。
そうなると当然、資金繰りも危なくなってくることもあるでしょう。
そんなときにファクタリングが利用されます。
業界的に「ファクタリングを利用することで、会社の信用に影響が出てしまう…」と懸念される場合は、2社間ファクタリングを利用すると良いでしょう。
2社間ファクタリングでは、売掛先企業(費用を支払う側)には通知されずにファクタリングを行うことが可能です。
2社間ファクタリングについて、詳細は下記の記事をご覧ください。
参考:ファクタリングの契約って?2社間と3社間の違いを詳しく解説
医療・介護業界
医療・介護業界では、国民健康保険団体連合会に費用を請求します。
請求から実際に費用が振り込まれるまでに2か月かかります。
医療機器や医薬品の購入、機器のメンテナンスなどは高額になりがちです。
そのため、その間の資金繰りとしてファクタリングを用いられることが多いです。
医療・介護業界のファクタリングの特徴として、手数料が一般のファクタリングと比較すると低いことが挙げられます。
理由としては、売掛先が国民健康保険団体連合会なので回収できないというリスクがほぼないためです。
ファクタリング会社としては、「診療報酬のファクタリング」としてサービスが用意されていることもあります。
飲食業界
飲食業では、設備の拡充や新店舗の準備などでファクタリングが用いられることがあります。
食材や設備のメンテナンスや増設、人件費などに費用がかかり、これらの費用を支払っている間に資金繰りが上手くいかなくなり、店の準備ができずに売上が上がらなくなります。
これを解消するためにファクタリングを用います。
すでに出店していて、店が回っている状態ですと、顧客から現金が入るためファクタリングはできませんが、クレジットカードで支払いがある場合は、このクレジットカードの支払いを売掛金にして、ファクタリングを行うことで、早期の現金化が可能です。
アパレル業界
アパレル業界は、商品の仕入れから販売までが長く、売上が立つまでに時間のかかる業界です。
また、時期によってセールなどの状況が変わり、必要となる資金も変動することもファクタリングが利用される一因です。
大量に仕入れたのにもかかわらず、売れ残ってしまった場合、当然資金繰りが悪化します。
そうなると、銀行からの融資も受けにくくなるため、ファクタリングが利用されるというパターンも多いです。
卸売・小売業
卸売・小売業界でも様々な理由でファクタリングが利用されます。
スポットで大口の受注があったものの、仕入れにかかる費用が大きすぎることでファクタリングを利用するというケースもあります。
特に季節的な要因や短期トレンドの人気商品を大量に取り扱いたい場合などが当てはまります。
そのほかには、海外から仕入れる場合に、円安の影響を受け、仕入れにかかる費用が上がってしまい、資金繰りが悪化した場合などもあります。
まとめると、仕入れに関して費用を捻出するため、ファクタリングによる資金調達を行う場合が多いでしょう。
売掛金(売掛債権)が発生する業種全般
前項でご紹介した業界以外でも、運送業界、IT業界、人材派遣業界など様々な業界が存在します。
つまり、売掛金が発生する業界であれば、ファクタリングの利用で資金調達が可能で、資金調達の手段にすることができます。
そもそも売掛金とは何か理解できないという方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。
ファクタリングを行う上で、これらを理解することが重要になるので、ぜひ覚えておきましょう。
参考:売掛金とは?ファクタリングで売掛金額面の全額が受け取れないのはナゼ?
まとめ
ファクタリングに向いている業界について解説してきました。企業にとって資金繰りは重要な課題の一つです。あらかじめ資金繰りが悪化した場合のことを想定して経営することが望ましいです。
ファクタリングをその手段として捉え、メリット・デメリットなどを理解した上で利用してみると良いでしょう。
ファクタリングとは何か、詳しい解説は別の記事で解説しているので、こちらをご覧ください。
参考:ファクタリングとは? しくみやメリット・デメリットを徹底解説